島の人々をつなぐ「酔いつぶれ」の祇園
肥前町の星賀港から郵便船で約10分。松島と同じくらい小さな島は、かつて豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に物見番所として重用されていました。今では、標高67メートルの島一番の高い場所に立つ灯台が、海上交通の安全を見守っています。
この島に伝わる八坂神社の祇園祭りは、かつて「賑わい見るなら博多の祇園、酔人見るには向島の祇園」と詠われるほど「酔いつぶれ」の祭りとして有名でした。今も祇園祭りには各家庭を回って酒を飲み、歌を唄い賑わいます。
祇園祭は、「祇園さん」と呼ばれ、毎年旧暦6月15日と16日に行われます。準備は14日から始まり、島の若者が長老たちの手ほどきを受け、境内に掲げる7メートルもある長い幟の竹を組み、無病息災を願い島民がくぐる「茅の輪」も竹を中心に据え、島で採れた茅を巻いて輪をつくります。
家の中が賑わうことが厄払いに
15日には島の周辺でとれたアワビ・シャジャ(サザエ)など供え、神事を行います。翌16日は「酔いつぶれ」の祭りの始まりです。島の若者が夕方八坂神社に集合し、大きな盃でお神酒を受けた後、神社の東側から順番に33戸ある島の家々を回ります。
若者たちは各家庭でもてなしを受け、酒を飲み、島の若者に代々伝わってきた歌を、三拍子の太鼓の音に合わせて唄います。歌は、ずいぶん昔の流行歌を向島用に歌詞を変えたもの。四曲ほど唄った後、最後は「向島音頭」を唄い、乾杯と万歳三唱で締め、次の家庭へと移動します。酒を飲み、陽気に唄い、賑わえば賑わうほど厄払いになると言われ、最後の家にたどり着くのは午後11時過ぎ。この祭りは真夜中まで続き、小さい島ながらも仲良く、心豊かに暮らしていこうとしている島民の気持ちを一つにしているようです。
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